kanakoさん 007 [私の出産] | 第3回ぐるっとママ懸賞作文

「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

第3回ぐるっとママ懸賞作文

kanakoさん 007 [私の出産]

息を吸う
あなたが生まれてきてくれて幸せです


12月の雪がちらつき始めた頃あなたは生まれました。
小さな体で大きな産声をあげてくれた日のことを今でも覚えています。
ただ、ママはあなたに謝らなければならないことがあります。
妊娠9週に入った時、会社の駐車場で突然嘔吐。その時、入社以来はじめて仕事を休みました。次の日も出勤したものの吐き気が止まらず半日で帰宅。
次の日病院へ行き診察してもらうと、妊娠悪阻と診断。そこから2週間の自宅療養が始まりました。
起きている時間は常に気持ちが悪く、よだれも止まらない、音楽も雑音にきこえて聴きたくない、何かを食べていないと気持ち悪いのに食べたら吐くの繰り返し。冷蔵庫の匂いも気持ち悪く、気分転換にスーパーへ行くも食品売り場に入ると気持ち悪くなってしまい1人では買い物もできませんでした。
そんな終わりの見えない妊娠悪阻が私にはとても辛く毎日ベランダの外を見ていました。
自分がいなくなってしまうのが先か、子供を諦めてしまうのが先か。
ママのところへ来てくれたあなたにこのような考えを一度でもしてしまったことに今でも後悔しています。本当にごめんなさい。
その後も私は2週間療養し、吐き気などあるものの職場へ復帰しました。仕事中もトイレに何度も駆け込んだり、気持ち悪くならないように小さなおにぎりをポケットに詰め込み、こそこそ食べたりしながら悪阻を乗り切りました。
そして、いよいよあと1週間で産休に入れるという時に、生理痛のようなものがあり仕事を休みました。次の日の妊婦健診でその旨を伝えると、子宮頸管の長さを測ることになりました。
長さを測った結果、通常の半分の長さになっていました。切迫早産のため即入院。感染対策のため面会もできず、誰とも会うことなく2週間が過ぎました。そして、34週の時医師の診察により子宮口が開いてしまっているということで家に帰ることなく大きな病院へ転院。妊娠初期の時から小さめの子だと言われていましたが、転院先で子宮内胎児発育遅延と診断されました。

そして、病院から退院してまもなくあなたは生まれました。

38週と3日目、体重は2345g。

小さな我が子が息を吸い大きな産声をあげた瞬間のことを今でも忘れられません。さっきまでとても痛かったのに、辛かったのに一瞬で安堵に変わりました。
辛い妊娠期間中でしたが、それ以上の幸せがあるのだと気づかされました。
今はもう離乳食もたくさん食べすくすく大きく育っています。あなたの泣き顔も怒った声も笑った顔もこぼれ落ちそうな頬を揺らしながらハイハイしている姿も私の癒しとなっています。
改めて生まれてきてくれてありがとう。
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